2012年02月22日

『ダークルーム』近藤史恵(角川文庫)

 以前、友人から「これは面白いから是非読むべき」と、薦められたのが自転車ロードレースをテーマにした『サクリファイス』。スポーツ小説だがミステリー。かなり面白かったので、書店で『ダークルーム』を見かけて購入。
 毎日高級フレンチレストランに一人で来店しる謎の美女「マリアージュ」。婚約破棄した女が自殺。その後新しい彼女の様子がおかしくなり…ホラー要素の強い「コワス」他、謎めく8つの短編ミステリー。日常に潜む狂気を細やかな心理描写で描く。
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●近藤史恵の作品はまだ2冊目。発表されている作品は多数あるので、楽しみはこれからだ。

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2012年02月21日

『シグナル』関口尚(幻冬舎文庫)

 オビの「映画化決定」の文字に惹かれて購入。主人公は大学の苦学生。学費を稼ぐために休学して映画館でアルバイトを始める。そこには、三年間、映画館から一歩も出ないで映写室で暮らしている若くて美しい映写技師がいた。なぜ彼女は映画館から一歩も出ないのか?
 著者は小説家になる前は、映写技師のアルバイトをしていたとのことで、フィルムを映写機にかける技術的な描写は丁寧で興味深い。映画は好きでよく観にいくが、映写室の中で行われていることには思いも至らない。これからは「黒ポチ」(フィルムは前半と後半に映写機が分かれていて、それを切り替えるシグナル)を気にしながら観てみようかと思った。
 タイトルはこの「シグナル」からきているようだが、主人公の大学生と映写技師の彼女の恋の行方は、ラストシーンで切り替わったように思う。
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●出版物だけでなく、映画の世界もデジタル化が進んでいて、近い将来フィルムはなくなり映写技師という職業もなくなるに違いない。残念な気分。

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2012年02月20日

『おさがしの本は』門井慶喜(光文社文庫)

 主人公は市営図書館に勤務。曖昧な記憶や難解なヒントを元に謎を解き、利用者の依頼で本を探し出す「レファレンス・カウンター」が仕事。しかし、利用頻度の低さで無力感を感じている。そんな中、財政難から図書館の廃止が噂されたことにより、仕事への情熱が再び湧き上がってくる。
 本探しの謎を解く「ビブリオミステリー」だが、それだけでなく、主人公が図書館の必要性、本の世界の奥深さに目覚め再生していく成長物語でもある。
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●本は「買って読む。ただし文庫限定}の私は、ほとんど図書館を利用しない。

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2012年02月16日

『猫と少女』加藤龍勇(谷中あづき堂)

 恵比寿のGALERIE MALLさんで「時の扉」展が開かれていたので仕事の合間に時間を作って訪ねた。参加されている作家さんは高田明美さん・高田美苗さん・田中亜由美さん・槻城ゆう子さん・永見由子さん・まつやまけいこさん。そして加藤龍勇さん。
 加藤龍勇さんとは30年以上のお付き合い。彼が描く猫と少女が好きだ。
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●会場で購入した豆絵本(55mm×55mm オールカラー26P)

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『武士道エイティーン』誉田哲也(文春文庫)

 誉田哲也は好きな作家なのでよく読む。『ジウ』や『ストロベリーナイツ』といった凶悪犯罪を扱った作品で認知度が高いが『武士道〜』はそれとは真逆ともいう、「ガールミーツガール」」の女子高生青春物語。『〜シックスティーン』ではじまり『〜セブンティーン』そしてようやく文庫化された『〜エイティーン』。
 宮本武蔵を心の師と仰ぐ香織と日舞から剣道に転じた早苗が、ライバルとして親友として切磋琢磨しながら、インターハイでの決戦を目指す。そしてその中で、武士道とは何かを会得していく話。ライバルたちや道場の師範代、そして部活の顧問教師のエピソードも魅力的だ。
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●主人公たちは高校を卒業してそれぞれの道に進むが、たぶん続編はあるだろうな。

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